現代

概要

3つの方向のアプローチをする。
①文化間の交渉史に視点を置いた国際間の「歴史的研究」
②webや海外におけるローカライズなど、新しい環境にまんが表現が最適化していく時、起き得る方法論の変化を実作者参加で実験作の制作を通じて検証・提案する、まんが・アニメーション表現の「これからの研究」
③まんが・アニメーション・ラノベ・ゲームなどのクリエイティブな領域を教育していく教材、及び、まんが表現等を用いた教材を日本のみならず、海外に提供できる、webで授業可能なeラーニング教材として開発する「教育による社会への貢献」。

①は、例えば、「アルフォンス・ミュシャと日本の少女まんが」を題材に、ジャポニズム→ミュシャ→明治期の『明星』などの挿画に始まる少女画→’70年代における少女まんがのアール・ヌーボーの再発見→少女まんがの確立→現在に於ける少女まんがの西欧での受容、といった日本とヨーロッパの往復の中で、少女まんがの形式性が成立していった歴史をミュシャ財団の協力で検証する。同様の視点で、東アジアや北米・南米も対象とする。
②は、大塚の研究グループが試みてきた、絵巻物の文法をスクロール形式のまんがに応用する実験など、学術的研究から仮説を導き出し、実作に応用するものや、海外と日本のまんが表現の文法の差異をどう乗り越えるかを海外各地域のまんが教育の教員との連携で行うなど、学術と実作教育が一体となって行うものである。
③は大塚の創作プログラム「ストーリーメーカー」が’17年度の高校現代文の教科書に採用されるなどの動向を踏まえ、国内外十数都市で行ってきた、まんが創作のワークショップの実績を踏まえ、現場の教員との連携で、クリエイティブな能力を教育していくための「創作教育用eラーニングの教材」を作成、日本やアジア圏の教育機関に提供する。’18年度はこの教材を用いて北京でワークショップを開催、また、日本の通信制高校でのテスト運用を行う段取りである。