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お知らせ

成果物

概要

ポピュラー・カルチャーを中心とした日本大衆文化への世界的関心と国内外の日本研究者のニーズに応えるべく、大衆文化研究を媒介とした「研究機関連携型の国際共同研究」を通じて、国際的視野からの学際的(異分野融合的)な比較分析等によって「大衆」が担う社会・文化的な意味と役割を構造的、通時的に解明し、日本文化史総体の見直しや大衆文化研究の学術的確定及び研究方法を創出し、その過程で新しい日本像や日本文化観を析出する。この研究推進により、国内外の研究機関との学術交流・資料情報収集・大学等への成果還元を促進し、グローバルに展開する日本文化研究のハブ機能を強化する。

(1)大衆文化についての研究チームの立ち上げと国際共同研究の実施
日文研が蓄積する膨大な研究情報の資源と、これまでの共同研究の豊富な成果を活かして、古代・中世(Ⅰ)、近世(Ⅱ)、近代(Ⅲ)、現代(Ⅳ)の4研究チームを核とし、物語伝承、絵巻、怪異・妖怪言説、春画・艶本、浪曲、映画、小説、外邦資料、画像文化、音楽、マンガ・アニメ、生活風俗などを中心的対象として、大衆文化に関する国際共同研究を立ち上げて推進する。そのアウトプットとして国内外の大学・研究機関や日文研において国際的なワークショップや研究会を毎年開催し、事業の中間と総括の時期に2回の国際シンポジウムを開催する。またその成果の社会還元として、公開・学術講演会を併せて開催する。

(2)国際的ハブ機能の強化と研究ネットワークの再構築
海外の日本研究の充実とグローバル化を踏まえ、本事業をパイロットケースとして、各国・各地域の日本研究に対し、いかなる協力がより有効であるかについて、相手国の研究状況、研究課題の拡大や深化等も勘案しながら、積極的かつ戦略的な視点からサポートする方向を検討し、世界的視野でのネットワークの再構築と研究支援・情報発信の高度化を行う。

(3)「国際日本研究」コンソーシアムの構築
新たな日本文化研究の国際的研究拠点の構築をめざし、日本研究の国際的展開と発信をさらに強化するために、国内各大学と連携し、大衆文化研究を始めとする「国際日本研究」コンソーシアムを構築する。近年、国際交流の活発化に伴い、日本国内の大学において「国際日本学」や「国際日本研究」をかかげた研究所や学部・大学院の課程、コースの設置が相次いでいる。しかしその多くはいずれも個別に存立し、機関間の連携は未だ実現されていない。その現状を改善すべく、本事業の実施を通じて、こうした国内の各関連大学と提携し、さらなる有機的な「国際日本学」「国際日本研究」の体制を推進する。

(4)画像・音響図書館の構築とデジタライゼーションの応用による新しい研究方法の提案
平成26年度に完成した第三図書資料館を、研究のインフラストラクチャーとしての画像・音響図書館と位置づけ、画像、映像、音響、雑誌資料等を幅広く収集し、これまでの「在外資料」調査プロジェクトとも有機的にリンクして、デジタル・データベース化を進めて体系化を図る。また、研究成果のアウトリーチの一つとして、地図や画像をベースにしたメディアミックスな電子テクストや電子ブックといった、情報を複層的に集約するような研究出版を構想する。その試みを通じて、新しいデジタルヒューマニティーズの方法と研究スタイルを提案したい。

(5)研究成果の展示と公刊
本事業を通じて、平成31年度から「国際日本大衆文化研究叢書」(仮称)全四巻(予定)を公刊する。また関係他機関と連携しながら、期間中計2回の予定で、資料とデジタル資源を公開展示する。